少年は懐胎する

腹ちがいの弟が、人魚の骨格標本の子を孕んだ。 15.08.01~
弦本清（つるもと・しん）はある日、同級生の麦原千波（むぎはら・ちなみ）が水泳部を休部していることを知る。身ごもったから、という理由で。
清はひそかに千波の懐胎を喜ぶ。千波は清の半分だけ血がつながった弟で、ゆいいつの血縁だったから。天涯孤独の彼にとって、系累が増えることは喜ばしかった――たとえそれが、理科室にある人魚の骨格標本の子だなんて、得体のしれないものだったとしても。
※少年の擬似的な妊娠・出産の表現を含みます（性描写はありません）
※同内容の同人誌を2015年2月に発行しました

ジムノペディの標本

――はじめの一音は、のぞきこんだ水底のようなブルーグレイをしている。 14.04.13~
ピアノを愛する高校生・夏木こずえは卒業してゆく雨上先輩から“遺言”を受け取った。曰く、旧校舎の踊り場に住むゆうれいを、なにかと助けてやってほしい。
夏木はゆうれいなんて信じちゃいなかったけれど、旧校舎を訪れる。彼女の悩みを解消してくれそうなのは彼くらいだったのだ。
「きみがゆうれいってことを見込んで頼みがあるの。……雨上晴人のゆうれいを、どうにかしてほしい」
（小説家になろうにて連載中。時間があるときにサイトにも掲載していきます）

八月三十二日のオリオン座

夏に恋したオリオン座　プラネタリュウムに逃げこんだ 14.2.22~14.04.05
滅びに向かう世界で虚無感を抱えて生きる少女、璃子。
彼女はゆうれいと化したかつての飼い犬をさがすため、廃墟と化した故郷の町を訪れる。
そこで出会ったのは、町で唯一生きた犬のアンダーソン氏。そして、青白い星明かりの目を持った少年、ミタカ。彼は璃子の犬探しを手伝うかわりに、話し相手になって欲しいと言いだして――。
（現代風／178枚／なろう版）

短編

15.06.25 シーモア　（現代FT/19枚）
14.07.06 イヴたち　（現代FT/5枚）
14.04.06 せえの、で息を　（FT/30枚）
14.03.13 花がえりの夏　（現代和風？/15枚）
14.02.20 百万回のおはよう　（現代/6枚）
12.03.06 ブルーバードの墜落　（現代/30枚）
11.11.27 首長竜、旅に出る　（現代/21枚/覆面作家企画５）
11.04.08 蛍火まとわる手と手　（現代/10枚）
11.03.25 花の浮橋　（和風？/21枚）